情報共有のスピードにも違いを感じる昨今

11月に日本に帰ってきてから、既に何本か撮影に携わっていますが、そこで感じる、もうちょっとこうした方がいいんじゃないか、という点の話です。でもこれは、一長一短、文化的な違いにもなってくるのかなー、とすれば、それは人の好き嫌いの話なのかなーとも思います。

以前、「スピード感の違い」という記事にも書いたのですが、LAで参加した作品群のすべてが、日本でやるよりも短い期間で制作されている、というのに気付きました。もちろん、企画を考えたり、撮影後に編集したり、納品したりするまでのプロセスを僕は知らないので、そこでの比較はできないです。でも、企画がデザイナーに伝えられて、デザイナーがセットや小道具を準備したり、ロケハンにいったり、実際に小道具をピックアップして、スタジオでセットを建てて、撮影をするまでの期間を考えると、LAでは日本の半分以下の時間で、逆に言うと日本での2~3倍くらいの速さで物事が進んでいたと思います。

その大きな原因は、インフラにもありますし、クルーがみんな一つの企画に集中して関わるので、コミュニケーションが早い、という点がありました。技術的に進んでいる点も、もちろんあると思います。

もう一つの原因として今日感じたのが、日本にある「打ち合わせ文化」です。以前、今回とは違う別の日本の監督と話していた時なのですが、「日本人はスカイプ会議とか電話会議とか根付かない。やっぱりみんなで顔を合わせて、打ち合わせしたい。ディレクターとしての夢は、田舎に住んで、仕事はほぼスカイプとかメールで済ませて、必要な時だけ都内に出てくることだけど、それがやっぱり日本ではできない」という話を伺いました。僕もその時、たしかに、LAではかなり頻繁にPhone Conferenceという、プロダクションスタッフが時間を決めて電話で打ち合わせする(何人も同時に会話できるシステム)機会がありました。この技術自体は、新しいものでも何でもないのに、日本ではまったく見たことがなかったなあと感じたのです。日本でも、それが普及していないのは映像業界だけかもしれませんが、少なくとも映像業界では見たことないです。

この時、話していた監督が言っていた「打ち合わせ文化」というのは、確かに日本にはあると思います。例えば、制作部さんが、何か、監督に伝えないといけないや、と思った時、「その場で電話しよう」とするか「明後日の打ち合わせの時にまとめて」にするか、の違いです。もちろんこれは、その内容に寄ると思います。が、総合的に見て、「打ち合わせの時にしよう」とする傾向が強い、と僕は感じます。もちろん僕も、日本で活動していた時は、違和感を感じたことはなかったですが、今となっては、電話したほうが早いじゃん!って突っ込みたくなる時があります。今日もありまして、この記事を書くに至ったわけですが。

監督やプロデューサーではなく、さらに別組織のクライアントさんに対しては、さらにその傾向が顕著だと思います。「クライアントさんに確認することは、いくつもある時は、まとめて。あんまり電話ばっかするのも、失礼だし」という話を、日本ではよく耳にしていました。美術の確認も、その他の確認事項も、全部出そろったところで、まとめて連絡する方法です。そこが、LAでは質問の数だけ「メール+直後に電話」していたな、と思います。もちろんケースバイケースで、そうでない場合もあると思いますが、全体の傾向として、そこに違いがあると感じました。

これは、どっちがいいかは、文化的なものだと思います。でも、ちょっと違う考え方を持った人が混ざると、「もっとこうしてよ!」というフラストレーションにつながりますね。

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