Bischoff’s Taxidermyで剥製をレンタルする。

先日から手伝っているAFIの学生映画の小道具で、インコの剥製が登場します。正確にはParakeetで、これを探して、レンタルに至るまでの道のりを紹介します。

まずはネット検索。日本で小道具を探す時も同じテクニックを使いますが、画像検索をして、欲しいものの画像を見つけてからそのサイトを覗くのが早い方法です。「剥製 販売」とかで検索してお店のサイトから、自分のイメージに合うインコを探すよりも、欲しいのにぴったりのインコを先に見つけておいて、それを売っているお店を探す方が、早いのです。ざっとネット検索していくつかのレンタル屋さんに電話してみたところ、やはり、先日AFIの工房で出会ったFelipeに教えてもらったBischoff’s Taxidermyが一番種類がそろってそうでした。なので、電話したその日に行ってみることにしました。

なお、他にもUniversalやWarner Bros、Omegaといった、剥製を専門に扱っていないレンタル屋さんでも、いくつかの剥製を持っているみたいです。しかし、(後々訪れた時にも実際に見て確認しましたが)コンディションはあまりよくないです。死体として小道具で使われるので、傷ついていたり、目がなかったり、しています。そういう使い方ならいいのですが、今回僕が探していたのは、お腹がすきすぎて死んだばかりのインコの姿だったので、あまり傷ついていない方がよかったのです。

Bischoff’sは、ハリウッドのインダストリーエリアからは少し離れた、どっちかというとBurbankの繁華街のすぐ近くにあります。入り口が、大通りから少しずれたところで、左折禁止で入れない道があったりするので、少し離れたところから細い道に入って、ぐるっと大回りしないとたどり着けない、場所にあります。

ls (1)中に入ると、いきなり大きなホッキョクグマが出迎えてくれます。大きな熊の他に、虎やバッファローや、とにかく大きなものから小さなものまで、ありとあらゆる種類の動物がずらりと並んでいます。今回僕がお願いしていたのは小さなインコ一匹だあけでしたが、受付のお兄さんがとても親切に、「ここにあるよ」と教えてくれました。大きな動物たちの中を潜り抜けた、一番奥の隅っこに、たくさんのインコの剥製が並んでいました。

種類は豊富ですが、使えそうなParakeetは、5~6つくらいのオプションに絞られました。やはり、死体っぽかったり、ほかの作品によって色が変えられてたりしたからです。

これらのオプションを監督に提示するために、いろんなアングルから写真を撮ります。大きさの基準がわかるように、何か大きさの目安になるものと一緒に写真を撮ります。メジャーを横に置くのが分かりやすいのですが、この時僕はメジャーを忘れていたので、自分の名刺を横に置いて基準にしました。

すると、さっきのお兄さんとは違う女性がやってきて、「それは駄目よ!」と止められました。「写真は撮っちゃだめ!」と。でも写真を撮ってクライアントに確認をとらないと、仕事になりません。なんで写真を撮っちゃだめなのか、詳しく聞いてみると、最近はケータイのカメラでも性能がよくなっているので、ここにきて写真を撮影して、それをそのまま合成して広告の素材として使ってしまえば、撮影のために剥製をレンタルする必要がなく、そうやっているデザイナーが最近は増えているらしいのです。特に、自分の名刺と一緒に撮影なんかしたら、それを自分の撮った素材として販売できてしまうので、名刺と一緒に撮影はだめ!なんだそうです。あー、ごめんごめん、と言って名刺を裏向きにして撮影しようとしたら「それもだめ!この裏の部分に自分の名前をPhotoshopで合成しちゃえば、販売できちゃうでしょ!」というのです。でも、クライアントに紹介するには、サイズのわかる写真が必要だよ!とお願いしたら、その女性が”Bischoff’s”と書いたテープメジャーを貸してくれて、それと一緒に、横からのアングルだけなら撮影していいわよ、と言われました。んー、なんか回りくどいけど、確かに剥製屋さんも、今やGoogle画像検索が発達したり、CGが発達したりで、大変なんだろうなーと、思いながら、せっせと撮影しました。

撮影を終えて、受付で親切なお兄さんに、レンタルに必要な書類なんかを聞きます。レンタル費は週単位で、今回僕が見ていたような小さな鳥だったら100~120ドル。学生映画だったら10%割引するよ、と言われました。必要な書類は、僕のクレジットカード情報と、保険の証明書。ハリウッドで小道具を借りる時は必ず撮影保険に入っている必要があり、万が一小道具を壊したり、なくしたりした場合、全額が保険でカバーされている必要があるのです。あと、今回は関係なかったですが、大きな剥製(レンタル費で何千ドルとするもの)を借りる時は、保証金なんかもいるよ、と言われました。

030一匹、足がもげてしまっていたけれど、とても良い感じのインコがいたので、こいつの決まった場合は、足をくっつけなおしてもいい?と聞きましたら、オッケーでした。グルーガンでちょちょいってやるだけだから、いいでしょ、って感じで聞きました。結果、こいつに決まったのですが、ピックアップの日までに、なんと、足をきちんとくっつけておいてくれました。なんというサービス精神!!

今回候補にあがった何匹かを、キープしてもらっておきます。それらのうちどれに決定したとしても、ほかの人に貸しちゃったよ!ということがないように。数日中に返事することを口で約束するだけですが。自分の名刺を一応渡しておきました。後日、決まったインコを電話で連絡、確認のために決まったインコの画像もメールで送っておきます。その時にピックアップの日程と返却の日程を伝えて、あとはピックアップに行くだけです。

この時、ピックアップは僕が自分で行きましたが、ついでに、「これを死体として使うんだけど、周りに少し羽を散らばせたいので、小さな鳥の羽だけとかある?」と聞くと、奥の倉庫からさくさんの羽を出してきてくれました。手で一掴みくらい欲しいといったら、それくらいだったら、タダであげるよ、と言ってくれました。こっちはそれを期待してお願いしていたのですが。インコ一匹に90ドルも払ってるんだから、これくらいいいでしょう、と。

以上で、プロセスは終了です。剥製借りるなら、ハリウッドでは、ここが一番ですね。

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