mandy.comとAFIの学生映画

営業メールがことごとく空振りに終わっていたので、2002年に自分がやっていたところから、やり直しだ、と思いました。そこでチェックしたサイトがmandy.comです(mandy.comに関する詳しいことはこちら)。

mandy.comで仕事を探してみると、いくつかの学生映画やインデペンデント映画がProduction Designerを募集していたので、応募してみました。これは、僕が2003年に日本に帰国する直前によくやっていた手法で、ギャラはもらえないけれど、良い経験になるのです。

求人を掲載しているのは学生や、ウルトラ低予算のプロダクションがほとんどなので、僕のようなポートフォリオを持ったデザイナーが求人にこたえると、間違いなくオファーが来ます。ほとんどお小遣い程度のギャラしかもらえないけれど。ギャラなしの仕事も多数掲載されているけれど、さすがにそれには応募する気になりませんでした。いくらこっちに来てしっかりとした仕事が見つかるまでの、腕慣らしのつもりだとしても、タダでやるつもりはなかったので。

その中で、AFIの学生映画からひとつ声がかかりました。AFIはハリウッドでは有名な映画学校で、僕も2002、3年にはよく手伝っていました。この時のプロデューサーはメールの返事が早くて、とんとん拍子にその日の夕方に会うことになり、そこで監督とも会い、撮影に参加することになりました。 昼の間にもらっていた脚本を読んで、少し下調べしてプロデューサとディレクターに会いましたが、この下調べがビンゴで、監督が欲しがってた絵と僕の思い描いてたイメージがあってることがすぐに確認できて、よかったです。

監督やプロデューサーといっても、まだまだ学生で、たいした経験はないのですが、この子達と話しているだけで、新しい刺激をもらえました。というのは、ここの学生と話していて、「この子達は、本当に物語のコンセプチャルなところを深く深く考えているんだなあ」ということです。実際の撮影技術や機材は大したことないので、たいしたものは作れないのです。でも、その物語の背景には、こういうバックグラウンドがあって、こういう見えない意図があって、と、ひたすらにコンセプチャルな議論をし続けるのです。これは感心しました。僕がプロの映像業界でしばらく触れていなかった部分でした。何がかっこいいか、売れるか、人気が出るか、クライアントが欲しているか、安いか、早いか、簡単か、とか、そんなことはまったく関係なく、ただひたすらにストーリーを追い続ける姿勢は感心しました。実践的ではないけどね、と、心の中でつっこみながら、それでも、自分が学生時代に持っていた感情が呼び起される気がしました。

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