Universal Studioで小道具を借りる方法

最近CGの話ばかりしていましたが、AFIの学生映画の撮影が迫ってきていました。この日は撮影前日の「前日飾り」の日でした。必要な小道具をレンタル屋さんからピックアップして、現場に集めて、次の日の撮影のためにロケーションをドレス(装飾)するという日です。今回の短編映画は予算がないので、ほとんどの小道具をクルーに頼んで、個人のものを持ってきてもらっていましたが、最低限必要でレンタルせざるをえないものだけ、Universal Studioで借りていました。

Univeralのいいところは、学生には50%オフの割引きをしてくれるところです。ほかの小道具やさんは、頼んでも10%くらいだし、そもそもギャラも安いのにいろんな小道具レンタルをハシゴするのが面倒くさかったので、Universalにないものは、ない。と割り切っていました。なので、この日の朝一はUniversalのピックアップからスタートです。

Universal Studioは、テーマパークのUniversal Studioと同じ場所にあります。倉庫の方からスタジオ内に入っていくと、テーマパークから「スタジオ見学ツアー」できている観光客の人たちに出会えます。そこに混ざってしまえば、無料でテーマパークに入れてしまいます。

スタジオに入る方法

Studioに入るには、電話で小道具倉庫に行くことを伝えて、自分の名前を登録してもらいます。あとはゲートで身分証を見せればオッケーです。身分証はパスポートでもいいので、観光客をはじめ、誰でもは入れてしまいます。セキュリティとしてどうなの、とも思いますが。何度も何度も電話して通っていると、いい加減名前を覚えてもらえます。名前を覚えてもらうと、「もう、あなたの名前は登録したから、今度から電話しなくていいわよ」と言われます。この電話する作業、何気に面倒なので、登録してもらえると非常に楽です。電話で、プロダクションの会社名を聞かれます。僕は、とくに作品にかかわっていないけど、入りたい時は、AFIとかUSCとか、フィルムスクールの名前を言うようにしています。

欲しい小道具をキープする

wp_20141005_18_20_20_proさて小道具倉庫に行くと、自分で好きなだけ小道具を見て回れます。レンタルしたいと思った小道具には、専用のカードを付けて(テープで貼る。このテープも、自分で持っていってないと、貸してくれないので困ります。常にテープを持っていくのを忘れないように!)おきます。カードには作品名と、自分の名前、連絡先、使用する予定の日程を書いておきます。これでキープできたことになります。このルールもいい加減で、じゃあこのテープを誰かにはがされたりしたら、どうするの?せっかくキープしてクライアントに見せてたのに、結局ありませんでしたじゃ、仕事にならないじゃん!と思います。でもテープを貼ることでのキープしかできないのです。ここに来る人はみんなプロなので、きちんとルールは守るよね、という信頼で成り立っています。僕の経験では、自分の貼ったテープを誰かにはがされたことはありません。

このカードの色が、何か月かに一回、変わります。古くなってはがし忘れられた札を、見つけやすくするためでしょうね。僕はUniversalに行くと、このカードをいつも大量にもらってきます。そして、家であらかじめ書き込んでおきます。小道具倉庫でいちいと記入していると、すごい時間がかかるからです。札の色が変わってしまっていても、きちんと日付は書いているし、大丈夫だろうと思って、古い色のカードをそのまま貼る時もあります。問題になったことはありません。

Universal以外のレンタル屋さんでも、このルールは大体同じです。注意としては、ここで使えるテープは、マスキングテープのみです。その他のテープを小道具に貼って、塗装が剥げたりしたら大変だからです。僕は自分の車にいつもマスキングテープをいれています。マスキングテープ持ってきてなかったー!とい失敗を、過去に何度もしていたからです。日本の高津では、みんなセロテープでキープ札貼ってましたね。僕はいつも、あのセロテープで塗装剥げたらどうするんだろう、と、いつもドキドキして見ていました。

あと、あまり関係ないですが、Universalの倉庫内は、Wifiが使えます。パスワードは、確か、事務所のところに書いてあったと思います。

IMG_2862すべての小道具にはバーコードがついていて、その番号を控えて(写メをとっておく)おいて、あとで倉庫内にあるパソコンに、その番号を入力すると、レンタルの値段がわかります。このパソコンで、自分の借りたいものの番号すべてを入力してリストにして、印刷すると、勝手にレンタル費の見積もりが作れます。このPCが、あまり台数がなく、誰かが使っていると待つことがあります。

ここまでのプロセスは、この日よりも前に終えていました。すでに欲しいものはキープして、写真をとって、見積もりを作って、それらを監督に確認したり、金額をプロデューサーに伝えておく必要があるからです。

アカウントを作って支払いをするまで

さて、借りる当日に必要になる手続きです。まずは事務所に行って、アカウントを作ります。これは事務所で今回の作品名を登録してもらう手続きです。その時に必要なのが、COIと呼ばれる、保険の証明書(Certificate of Insurance)です。小道具が壊れたりした時のために、小道具を全部買った時の総額以上の金額が、カバーされている必要があります。その他、料金を支払うためのカードの番号を登録する必要もあります。学生割引を使いたい場合、学校からのレター(この作品は、学校の授業のためのものです、というレター)が必要です。それが終わると、今度は、専用の白い紙をもらえます(Hand Propは白で、他は白じゃなかったかも、いや、そもそも黄色だったかも、色はレンタルする物のカテゴリによって、何種類かあります)。その紙を手に入れると、その後はカードを貼ってのキープではなしに、自分専用のカート(台車)をもらって、そこに小道具を集めて置ける(Pull)ようになるのです。もらった白い紙はそのカートに貼っておきます。こうすると、カードをテープで貼っておくよりも、より「キープした」感が増します。ここまでの手続きも、ピックアップよりも先にしておけます。僕も最近の仕事では、ピックアップ前日までにアカウントを作って台車に必要なものすべてを集めて置くようにします。そうすると、スタジオの人が、あらかじめ小道具をチェックしてくれて、いつでも持ち出せるように準備しておいてくれるからです。

自分の借りたいものをカートに集めたら、それをスタジオの人にお願いしてチェックしてもらいます。具体的には、それぞれの小道具についているバーコードをピコピコ読み取ってもらいます。この作業が、混雑している時なんかは時間がかかります。なので、あらかじめ前日までにアカウントを作って、カートに小道具を集めておけば、朝一にピックアップに来てもすべてチェックしてくれているので、楽なのです。

チェックが終わったら、金額のかかれた紙をもらえるので、それを事務所に持って行ってお金を払います。プロダクション会社によっては、POという、後から請求書送りますよ、という取引を契約しているので、その時はPO#を伝えるだけでオッケーです。

ピックアップ完了

以上が、ピックアップまでの段取りになります。梱包資材は、スタジオにあるので、それらをスタジオの人に頼んでもらえば、こっちで持っていく必要はあまりありません。毛布もある程度なら貸してくれます。しかし、梱包は自分たちでしなければいけません。このあたりのサービス具合は、小道具やさんによって違います。ほかのプロセスにおいては、ほとんど同じですね。

返却の方法

ついでなので、返却の方法も書いておきます。大きな小道具は、スタジオの人に直接言ってチェックインしてもらいますが、Hand Propはその場に置いてくるだけで、放っておいて大丈夫です。カートを借りてきて、それに小道具を乗せて、専用の紙にタイムスタンプを押せる機械でスタンプを押し、その紙をカートに貼っておくだけでオッケーです。スタジオの人に、これ後でチェックしといてね、と声をかけておけばバッチリです。貼っておいた紙が、その日、その時間にきちんと返却しました、という照明になるからです。何か物が足りていなかった時などは、あとで電話が来ます。

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