バイオハザード(Resident Evil)REVELATIONS 2 Teaser撮影③

バイオハザード(Resident Evil)REVELATIONS 2 Teaser撮影①の続きとなります。
※一番下に作品の動画を載せています。

プロダクション側の希望するロケ地(パーティ会場と廃墟が隣り合う場所)が見つからない中、撮影日が迫っていました。そこで僕は、廃墟にパーティ会場のセットを作ることを提案。カメラやクレーンの位置も詳細に記したデザイン画を何枚も描いてプレゼンしました。

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partyspace-image-color今回はカメラがドリーで横移動しながらのハイスピード撮影のため、2つのロケ地を使う場合には同じような位置にカメラをセットし、カメラの同じ動きを再現しなければなりません。しかし僕の案ならば、セットの有無だけでセッティングチェンジが済むためカメラや照明の位置を変える必要はありません。美術予算は更に膨らんでしまうが、その方が効率的ではないか?

この提案が通りました。当初3000ドルだった予算は、結果的に10倍以上に。しかし、「あなた達がやりたいと言っているのは、そのくらいお金が必要なこと。」と伝えると、プレゼン内容と共に納得してくれました。
そもそもJust Cause Productionsはモーションキャプチャの会社のため実写映像を制作するのはこの時が初めてで、その予算設定を全く理解していなかったようです。予算の根拠をしっかりと伝えたところ、思いのほかスムーズに通してくれました。

LAに来て、初めてセットを組む仕事。Global Entertainment Industryに大道具を発注することにしました。Global社は僕がKim Reesと初めて出会った場所です。
小道具はPremier Propsでレンタル。ここもKimが連れて行ってくれたところ。
僕はこの2つの業者と絶対に仕事がしてみたいと思っていたから、その目標は早々に叶えられたことになります。
そして助手は、AFIの学生映画で知り合ったフリーランスのスタッフ達にお願いすることに。

LAに来た4月。大量に送った営業メールにはことごとく反応がなく、学生映画に参加した時には「この為にLAに来たわけではない。」と焦っていました。
今は6月。たった2ヶ月ですが、本当に心が折れそうになっていたのです。しかしたった2ヶ月で、デザイナーとしての仕事をつかむことができました
Kimが返事をくれ、素晴らしい業者さんに出会い、学生映画に参加したことで築けた人脈。空振りの営業メールも、気乗りしなかった学生映画も、全ての経験が無駄ではないと心から思ったのでした。


img_2645_-_copy-jpg人気ゲームのTeaserということで、小ネタを散りばめることにしました。ゲーム内のアイテムとして登場するパワーを回復するためのハーブや、セーブに必要なタイプライターやインクリボン、トランク。そしてパーティ会場のテーブルには豆腐やJILL’Sと書いたナプキン。これはバイオハザード2の裏シナリオ“The 豆腐Survivor”やJill’s sandwichに基づくもので、分かる人には分かるネタです。

セットはロケ地である廃墟に組みました。パーティセットでは左から右へと追うカメラの動きが分かるように柱を制作。横の動きに対して縦のラインを入れるのは映像美術の基本です。

全編白黒の場合は色味の表現が難しいのですが、それでも色にこだわる箇所もあります。例えばパーティ会場のテーブルクロスはブルー。結局はグレーに見えてしまうのですが、色によって微妙な濃淡の差が出るのです。明るい色では食べ物が目立たず、しかし真っ黒になるのも避けたい。何色かを試し、一番綺麗なグレーとして映えるのはブルーという結論になりました。

bhr2_item_image_v1_%e3%83%9a%e3%83%bc%e3%82%b8_3撮影自体はとてもスムーズに進み、Global社もさすがの仕事ぶりで心強いものでした。
Just Cause ProductionsはCG制作のプロ集団で実写の経験はありませんでしたが、逆にそのおかげで撮影がスムーズだったと思います。
というのも、彼らが撮影に先立って作ったCGでのプレビズが、やはりプロ、とにかく高い完成度だったのです。カメラのスピード、小道具や人の配置まで全て事前にシミュレーションできたため、現場でのセッティングや修正もスグに対応することができました。TVCMや映画において、時間や予算の関係で端折られてしまうことが多いプレビズという工程。しかし今回は入念なプレビズのおかげで無駄のない撮影になったと思います。アナログな美術業界でデジタルの技術を手にしておくことは、やっぱり有効なのだと改めて実感した撮影となりました。

 

【制作関連資料】

 

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